人妻使い捨て時代

　人妻ほど代えの利く人材はいない。なんせ世にごまんとありふれているのだから。さらに彼女たちは年齢的に焦っている。婚期を逃し、いや結婚に成功したといえ、もはや女として朽ちていく、女としてお金を稼げるのはあと少ししかないと気付いている。

　ゆえにお店から客から少々の無理を強いられても彼女たちは我慢し、文句ひとついわず黙って黙々と仕事をこなすのだ。

　我侭はいえない。希望もいえない。望みも持ってはいけない。

　なぜなら彼女たちの代わりはいくらでもいるのだから…。何かひとつ不満でも言おうものなら、明日には居場所がなくなっている。

　今人妻風俗は「人妻使い捨て時代」を迎えている。安い給料でハードサービスを強要し、それが出来ないなら当店では働けない。ときっぱり強気で断られる。

　他に行き場がないからと、無理して働いてみても貰える給料は身体の苦痛に比べて見合わないもの。

　昔はもっと稼げたのに…。昔はもっと大事にされたのに…。

　過去の栄華を思い出しては何度店を変えようかと思ったことか。しかし、彼女たちはその都度踏みとどまる。作り笑いを浮かべながら「大丈夫」ですと気丈に振舞うのだ。

　なぜなら自分の代わりがいくらでも居る事を知っているから。そして、自分の居場所はここしかないと知っているから…。

　そして今日もフルオプションで頑張る。そんな人妻風俗嬢が私は大好きだ。