【世界風俗探訪・フィリピン編】エスコートガールと1週間の同棲“性”活
言葉もロクに通じない、風習も違う国をあてもなく旅をする…。その国で出会う異文化は刺激的であり、エンターテイメントでもある。そして、男として気になるのが『風俗』だ。異国の地で風俗店に飛び込むことはスリルがあるからこそ、虜になってしまうのだろう。
だから、ボクは世界中で風俗を体験してきた。だけど、あんなに切なくなるなんて…。10年前のことだけど、今でも忘れられないのが、フィリピン・セブ島での一週間だ。
セブ島はフィリピン中部のビサヤ諸島にある南北に225kmにわたって伸びる細長い島だ。周囲を小さな島々に囲まれているが、州都のセブをはじめ6つの都市があり、首都のマニラに次ぐ大都市であり、島といってもかなりの都会だ。
なぜボクがセブ島を訪れたのかといえば、仕事でお世話になった印刷屋の社長さんの『セブ島のエスコートガール』にハマっているという話がキッカケだった。
聞けば、いわゆる置き屋の女の子だが、滞在中、ずっとマンツーマンで一緒にいてくれるのだという。それは食事もショッピング、そして、ベッドも…。
「成田から直行便で行けるし、島にいる間、ずっと一緒にいてくれるんやで? まるで“新婚イメクラ”みたいなもんや」
社長は当時50歳位だろうか。事業が上手くいっていた彼は少し下品な笑い方でその魅力を語った。
そんな話を聞いた半年後、ボクはセブ島に降り立った。そして、社長に教わった電話番号にコールして彼の名前を告げるとスグに置き屋の女将さんが迎えにきてくれた。デップリした体型がいかにも南国のオバチャンといった感じだ。
「社長に聞いてるよ。セブ島、初めてだって? まぁ、女の子とは何をしてもいいよ。だけど、コンドームは着けてな、ガハハ」
ピックアップトラックの助手席にボクを乗せた女将さんは運転席で豪快に笑った。以前日本に住んでいたということで、日本語が堪能だ。そして、置き屋に着くと「あの娘だったら一週間500ドルでイイや。あ、支払いはドルでお願いね」と言われた。そういえば、世界にはアメリカではないのにドルで支払えという風俗関係の店が多いかもしれない。そんなことを思っていると、女将が付け加えた。
「でも、あの娘は日本語、まだ、そんなにできないから。だから500ドルね」
そうして紹介されたのが、ティナという女の子だった。
ルックスは“ナタリー・ポートマンが南国で育ったら、こんな感じ?”という、なかなかの上玉。キャミソール姿だったが、バストは推定90センチのDカップといったところだろうか。20歳ということだが、そのあどけない表情からして、もしかしたら……いや、自分が後ろめたくなる考えはやめておこう。ちなみに日本語が堪能だと、200ドルプラスらしい。まぁ、やることは同じだったら安いにこしたことはない。
一週間の滞在ということで、セブ本島の少し町外れだがキッチン付きのコテージを借りた。件の印刷会社社長に「国際空港やショッピングセンターがあるセブの中心地のマクタン島は便利だけど、落ち着かないから泊まりは本島の方がイイよ」と言われたからだ。
「ヨロシク…オネガイシマス?」
女将に送ってもらったコテージに着いてティナがまっすぐな視線を送りながらそう言ってきた。語尾が“?”なのは、日本語に自信がないからだろう。ボクに確かめるように話しかける彼女。ちなみに、セブでは現地の言葉であるセブアノ語、フィリピンの首都・マニラを中心に使用されているタガログ語、そして英語がよく通じる。ボクは前者2つはほとんど理解できない。ならば、英語で…と思ったが、それほど堪能ではない。また、ティナ自身もずっと島で育ったからだろうか、英語はそれほど話せるわけではない。ということで、初日にコテージの周囲を散歩した際に、彼女がいろいろな説明をしてくれるのだが、何を言ってるのかわからず。ボクはただうなずくだけだ。しかし、時にはダメなところでうなずいていたのか、時折、ティナの表情は曇っていた。
ショッピングセンターの小さなフードコートで夕食を済ませてコテージに戻る。いよいよ、だ…。二人でシャワーを浴びている時にティナは「ワタシ、アナタノ、セブノコイビト」を連発した。でも、棒読みだ。おそらく、マニュアルなのだろう。日本ならば興醒めするところだが、シャワーを弾くような若々しい褐色の肌と、張りのあるバストにくびれたウエストにソソられ、気持ちが逸るが…。
「アワテナイデ…」
ベッドに移ったボクの気持ちを見透かしたようにティナが微笑む。そして、「ツカレタデショ?」と、マッサージをしてくれた。ぶっちゃけ取ってつけたような感じだが、彼女の気持ちが伝わってくるようで心地良い。
そのマッサージの最中にうつぶせになっているボクの背中に柔らかい、でも、張りのある感触が押し付けられる。彼女のバストだ。これが合図になったように初めてティナの唇に触れた…。そして、お互いの感情の赴くままに欲するものを貪り、感じたいところを差し出して絶頂へ…。
気持ち良かった、ボクは。しかし、ティナにその想いを言葉でちゃんと伝えることができない…。また、自分がティナにしてほしいこと…たとえば、フェラの時に根本をもっと重点的に舐めてほしいとかを伝えられないという、この“もどかしさ”がいかんともしがたい。それはティナも同じなのだろう。その後、お互いが何かを言いたくても言葉が出てこないので沈黙してしまい気まずくなるシーンが何度もあった。逆にイラだつことも…。
『エスコートガール』というだけに、どこに行くのも一緒なので、昼間の観光のアテンドもティナの役割だ。食事をしたり、ショッピングをしたりetc。まぁ、基本的には男が全部支払うので、けっこう貢がされた感じだけど…。その間、基本的に寄り添って腕を絡めてきたりして、その際にひじで感じるバストの感触がタマらない! ただ、ショッピングセンターの玩具売り場でぬいぐるみを見ていて、「10歳の妹がいて、プレゼントしようかな…」と言われ、彼女が背負っているものが一瞬垣間見えたりした。
それでも、何も知らない人から見たら、ボクたちは恋人同士だと思うだろう。そんな距離感を楽しめるのが『エスコートガール』なのだ。でも、やっぱり、言葉で伝えられないもどかしさが辛い。
正直なところ、初日、2日目は「ヤリ放題じゃん!」という気持ちからティナは…言葉は悪いけどダッチワイフみたいなものだった。でも、3日目にもなると24時間一緒にいることで印刷会社の社長が言っていた「新婚イメクラみたいなもん」だということを実感してきた。一緒にいることがものすごく幸せなのだ。
たとえば、キッチン付きのコテージだったので、朝食を作ってくれたり、それを食べる時には横に並んでくれて“あ~ん”してくれたり…“これぞ新婚!”的なシチュエーションが続出したのだから無理もない。こういう感情が芽生えるのは…ボクは本気でティナを好きになってしまったようだ。マジ恋だ。
ティナとの生活は朝、目覚めの一発をしてから朝食。午前中から午後にかけては観光やショッピング。15時頃にコテージに戻って昼寝がてらに一発。そして、寝る前に2、3発という感じのペースだった。
だから、6日目の夜…つまり、最後の夜は“想い出に…”とボクは寝ずの4、5発を狙っていたのだが、コトの直前に彼女がケータイを持ってバスルームへ消えた。そして、5分後、メモを持って戻ってきた。
ティナは“ママ(置屋の女将)に教えてもらったの”と前置きしながら…。
「コノムイカカン、トテモ、シアワセデシタ。ワタシ、コノジカンガ、ズット、ツヅケバイイ。デモ…イママデ、アリガトウ」
たどたどしいけど、心のこもった言葉に明日でお別れということを実感させられたボクは、快感よりも彼女のぬくもりを忘れたくなかった。だから、その夜はずっとハグして、そのまま寝入ってしまった…。
最後の朝、ティナが朝食を作ってくれたが、泣けてのどを通らない。そうこうしているうちにコテージに女将がボクらを迎えに来た。まずは置屋でティナを下ろし、空港に向かう行程だが、車中、言葉が出てこない…。いや、言葉が見つからないというほうが正解か。そして、ティナを見ることすらできない。
でも、現実は残酷で置屋に着いた。流れる沈黙をかき消すようにティナは「アリガトウ」といって、うつむいているボクの頬にキスをして降りていった。すべてを察していたのだろう。女将はスグに車を走らせる。残酷だけど、それがありがたいといえばありがたかった。
たぶん…ティナは手を振っていたりするのだろう。だけど、ボクは振り返るほど強くないし、別れを受け入れる勇気も無い。こんなに切ないのは失恋そのものだ…。
ティナにとってはボクは彼女のカラダを通り過ぎていった一人の日本人の男にすぎないかもしれない。だけど、ボクにとっては今でも心のどこかに留まっている存在なのだ。
(文=美田三太)
これからは大きくお金を動かす中国人が日本女性にすることになりそうですね。
ビジネスチャンスですね(笑)