風俗嬢の源氏名にある変化が!? 時代に見る傾向
「はじめまして、○○と申します」とプレイ前に名乗ったり、帰り際に「○○をまた、宜しくお願いします」と名刺を渡されたり、風俗嬢にとって重要な源氏名。ちなみに新人風俗嬢は、この名刺に手書きで源氏名を書く時に、思わず本名を書いちゃったりして、そんなところに初々しさを感じたりするものだ。
ところで、この源氏名はどのように決めるのだろうか? インパクトも大事だが、覚えやすさも大切だし、かといって、シンプル過ぎるのも…と、その名前が決まるまでは紆余曲折があるようだ。
「その時代によって傾向は違ってきます。例えば、昭和50年代前半は本名をもじった源氏名、もしくは本名そのまんまの源氏名が多かった気がします。恵理さんだったら“えりか”にする感じです。とくに地方から出てきた新人嬢に多かった気がします。今みたいにネットがあったワケではないので、バレるわけではないですし…」
そのように語るのは風俗情報誌編集歴30年のIさんである(以下、「」内はIさん)。この本名もじりパターンは、慣れない時期に名刺を書き間違えても、なんとか誤魔化せるように…という意味も込められているとか。これならば本人が無頓着だったり忘れっぽい性格でもなんとかなりそうだ。
「でも、エッチの時に本名で呼ばれたほうが燃えるっていう理由の女の子も少なくありませんでした(笑)」
当時はそれほどプロに徹していたということでしょうか。そして、80年代になると多くなってくるのがアイドルをもじった源氏名だという。
「昭和50年代後半は一店舗につき、必ず一人は聖子って源氏名がいましたから(笑)。あとは伊代とか明菜とか…」
今でいうと、AKBのメンバーの名前が使われるようなものだろうか? また、このアイドル系は嬢本人が好きな女性タレントの名前を拝借することも多いので、一時期、ひとつの店舗で“奈美恵”や“あゆ”といった名前は奪い合いになったとか。そして、最近では好きなアニメキャラから名前を拝借する嬢も少なくないそうだ。
また、お店のコンセプトに沿ったものも多い。たとえば、格闘技プレイ専門店であれば、プロレスラーのリングネームのような“ストロング○○”といった源氏名である。
なお、最近では、某少女向け人形玩具がコンセプトで、源氏名は一律して“リカ”という店もあるそうだ。もちろん、それぞれ違った苗字があるので混乱することはないが…。
さらに最近、ある風俗嬢が店を移籍する際に自身のブログで新源氏名の候補をいくつか出してリクエストを募って決めたことも…。
このような感じで、その時代やコンセプトによって源氏名には傾向があるというが、現在はどのような源氏名が好まれているのか?
「最近の若い女の子が好むのはズバリ、“普通”の名前、です。やや語弊があるかもしれませんが、“地味め”な名前とでも言いましょうか。これ、ある反動らしいんです…」
何の反動化といえば『キラキラネーム』である。御存知の方も多いと思うが、漢字をパッと見た感じでは読めないような当て字を用いた名前である。
実は最近、キラキラネーム第一次世代が成長して就職試験などで名前が原因で落とされるケースが続出。「普通の名前になりたい」と裁判を起こす若者もいるという。そして、そんな彼女たちが風俗嬢になると、選ぶ源氏名が日本に昔からある“○○子”が増えているそうだ。
まぁ、オジサン世代にとっても、こちらのほうが抵抗ないけど…。でも、風俗ならではの、もう少し華やかな源氏名も捨てがたい気がしないでもない!?
(文=子門仁)
キラキラネームは背景が一発でわかるので、すごく重宝するはず。