用心棒代受け取った疑いで組長ら逮捕 愛知県警
風俗店経営者から用心棒代を受け取っていたとして、愛知県警は21日、県暴力団排除条例違反の疑いで、同県豊橋市に拠点を置く指定暴力団山口組平井一家傘下組織組長の薄葉秀樹容疑者(55)=同市牟呂市場町=ら暴力団員3人を逮捕したと発表した。また、3人に用心棒代を支払っていたとして同条例違反の疑いで、豊橋市野田町の風俗店経営田原真悟容疑者(40)=児童福祉法違反などの罪で起訴=を再逮捕した。
他に逮捕されたのは、いずれも組員の福田千人(ちひと)(42)=豊橋市野田町、恐喝罪で服役中=と土井将宏(34)=同市吉川町=の両容疑者。
逮捕容疑では、薄葉、福田両容疑者は2012年12月、同条例で暴力団排除特別区域に定められた豊橋市松葉地区でキャバクラを営む田原容疑者から、トラブル解決のための用心棒代として2万円を、薄葉、土井容疑者は13年7~14年8月、計28万円を受け取っていたとされる。
田原容疑者は容疑を認め、薄葉容疑者ら3人は「知りません」などと否認している。
豊橋市を拠点とする平井一家の構成組織は昨年10月、飲食店や建設業者などから用心棒代やあいさつ料を受け取っていたとして、暴力団対策法に基づく中止命令と同条例に基づく勧告を受けた。今月8日には、豊橋市で飲食店を経営していた男性があいさつ料を要求されて経済的、精神的苦痛を受けたとして、平井一家などに対して損害賠償を求める訴訟を起こしている。
愛知県暴力団排除条例は事業者と暴力団の用心棒代の受け渡しを禁じ、条例で定めた特別区域内で違反した場合は、支払った側と受け取った側双方に罰則を科している。特別区域は豊橋市の松葉地区のほか、名古屋市の栄地区と名古屋駅西地区が定められている。
(中日新聞)
用心棒代ねぇまーしゃないね