失われゆくニッポンの風俗、色街を今こそ知っておく!ための業界豆知識
日本に生まれ育った男にとって風俗とは歴史的にも大切な文化であり続けてきた。しかし、ますます肩身の狭いご時世、廃れゆく絶滅危惧業界となりつつある昨今、あらためて失われゆくその歴史や存在をしっかり勉強してみようではないか。
■豆知識(1) 遊郭から赤線…風俗の歴史と変遷
江戸時代の日本は性に開放的だった。城下町には公娼街である遊郭のほか様々な私娼街があった。
明治になり遊郭は法令により消滅したが、売春は合法であり貸座敷やカフェなどに形を変えて存続していた。
戦後、GHQにより表向き売春は禁止されたが、日本の主権回復後は特殊飲食店と看板を掛け替えて黙認され、飲食店街は警察が地図上で元公娼街を赤い線で囲ったことから赤線、私娼街が青線と呼ばれた。
■豆知識(2) 時代を映す? 風営法と売春防止法
風俗営業法は娯楽関係の業種を規制する法律。新しい性風俗が生まれ一定の影響が社会に及ぶと改正され、その業種の盛衰が決まる。
性感ヘルスが消滅し代わってデリヘルが生まれたのも風営法の改正がきっかけ。またソープでの本番行為は売春防止法に抵触するが、ソープ嬢と自由恋愛した結果、肉体関係に及んだという建前で事実上黙認。だが昨今はそれも取り締まりを受け、売防法が適用されることも少なくない。
■豆知識(3) ソープにヘルス、表風俗の違い
風俗関連特殊営業の類別が風営法にありソープは第1号、個室型ヘルスは第2号に該当する。
営業するには都道府県公安委員会への届け出が必要で各公安委員会の考えの違いにより地域差が生まれている。東京ではヘルスの新規店が認められないが横浜や名古屋では出店できるのにはこうした背景がある。
ピンクサロンも性的サービスを伴う業種だが、特殊営業ではなくキャバクラと同様の接待飲食業に類別されている。
■豆知識(4) ちょんの間、本サロ 裏風俗の違い
「ちょんの間」は江戸時代からある由緒正しい(?)風俗。短時間の遊興を意味し現在でも元遊郭地の一部で昔と変わらず女のコを直接見て選び遊ぶスタイルが残っている。
ぽん引きを介して店や部屋に案内されるのは「一発屋」で歓楽街が中心。看板は風営法届け出店で多くがピンサロを標榜するも本番行為ありとされ「本サロ」と呼ばれる。このほか、連れ出しスナック、枕芸者、ストリートガールなども。
■豆知識(5) 手コキにスマタ、百花繚乱プレイ
ソープランドが誕生した頃の射精サービスは手コキで、略称“おスペ”と呼んでいた。その後、川崎・堀之内のソープでせっけんの泡を使ったボディサービス「泡踊り」が誕生。それがローションに代わり現在のマットサービスに進化。
本番NGのヘルスでは疑似的な性行為として男性器を女性の股に挟み大陰唇で刺激する「スマタ」が考案された。マットやスマタは日本でしか味わえない、と外国人も驚くサービスだ。
■豆知識(6) 性感ヘルス全盛! 懐かしの珍名店
「性感ヘルス」隆盛期、各店は変わったネーミングを競い合った。
「宇多田ヌケル」「椎名淫語」「あなたの股間もデカプリオ」と有名人をもじったり「風の谷でナニした」「となりのドロドロ」「マゾの宅急便」などジ○リにけんかを売ってみたり「王子精子」「性部百貨店」「ダスチン」と企業名をイジったりとやりたい放題。
伝統は現在もデリヘルで引き継がれ「滝川クリと栗鼠」「風俗予備校東珍ハイスクール」などがある。
■豆知識(7) 各地に残る「連れ出しスナック」
スナックで飲みながら店のホステスと会話をし、その女のコを気に入れば店外デートをその場で交渉、ホテルで“自由恋愛”を楽しむという流れの裏風俗。温泉街などに多く見られるが、街の歓楽街でもひそかに営業している場合も少なくない。
2013年に摘発され騒動となった赤坂の韓国クラブも連れ出しスナックだったといわれている。歓楽街にある場合は非常にガードが堅いのも特徴。一見(いちげん)では探すのもなかなか困難になっている。
■豆知識(8) 通なら知ってる! 裏風俗隠れ名所
全国には隠れた裏風俗の名所がまだまだある。まずは函館・セキセン。JR函館駅からすぐのうらぶれたスナック街では女のコを30分大1小3程度で紹介してくれる。
次に広島・薬研堀(やげんぼり)。こちらは歓楽街の外れに立つぽん引きが女のコを斡旋(あっせん)。プレイは近くのレンタルルームで料金60分大2程度。
神奈川・平塚も隠れ名所とされ、東南アジア系のストリートガールが駅西口に出没する。
■豆知識(9) 風俗世界遺産(東アジア編)
お隣の韓国では売春防止法が制定されソウル市内の有名風俗街が一掃されたが、米軍基地周辺でちょんの間系が元気に営業中。
世界一のカジノ街となったマカオでは周辺諸国から女のコが出稼ぎに来てサウナや夜総会(ナイトクラブ)でサービス。
香港もいまだ大夜総会が風俗の王者として君臨。中国本土では地方にも日本のソープを導入した「洗浴中心」が活況。またモンゴルにもサウナと称するマッサージ付きソープが。
■豆知識(10) 風俗世界遺産(東南アジア編)
タイではホテル並みの風俗ビルでのアレキサンダー(王様)遊びが有名。マッサージパーラー(ソープ)、ゴーゴーバーなども多く、日本語が通用する日本人クラブで評判なのがバンコク・タニヤ通りだ。日本人クラブはアユタヤ、シーラチャーでも増殖中。
双璧のフィリピンではマニラほかアンヘレス、ダバオ、マラテの地方都市にもやはりゴーゴーバーやカラオケスナックで女のコをお持ち帰りできるシステムがある。
■豆知識(11) 風俗世界遺産(ヨーロッパ編)
EUでは売春が合法となっている国が多くオランダが代表格。ストリートガール中心だが、なかでもアムステルダムの「飾り窓」は観光地としても知られる一大風俗街。
イギリスは逆デリヘルのシステムで女のコの部屋まで行ってプレイ。ギリシャもタブロイド紙にデリの広告が多数掲載されるほど。
日本からも近いロシア・ウラジオストクでは立派なサウナ付き売春宿が数多くありスタイル抜群のロシア娘が選べる。
■豆知識(12) 風俗世界遺産(その他大陸編)
バンコクと並び、世界三大性都とされるケニア・ナイロビとブラジル・サンパウロ。ナイロビはディスコでナンパした女のコの家でお泊まりという自由恋愛型だがサンパウロはストリートガール中心。ただ、いずれも治安が悪いため十分注意を。
アメリカは電話での高級エスコートサービスほかネットで逆デリヘルも多数検索できる。オーストラリアは州によって売春が合法化され大都市はじめ各地に売春宿がある。
独自進化したのは日本だけ