客引き防止、規制強化 都内各区市条例で業種、適用エリア拡大
2014.7.3 02:12
強引な勧誘や悪質な呼び込みを阻止するため、客引き防止条例を施行する区市が増加している。客引きに対しては、風俗営業法や都迷惑防止条例で規定 があるが、各区市の条例では、業種や適用エリアを拡大するなどで実効性を高め、2020年東京五輪へ向け、観光客や区民が安心して歩けるまちづくりを目指 す。
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千代田区は4月、区内全域で全ての業種を対象にした条例を施行。6月末には神田駅周辺を客引き防止を徹底する「重点地区」に指定した。
同区の条例では、住民と区、警察が協力して中止を指導し、区は違反に対し改善命令を出し、事実を公表する。区安全生活課は「神田の住民は10年前から客引 き防止活動をしてきた。条例の後押しで、さらに効果を上げたい」と意気込む。同駅周辺の5商店街と8町会は、「粋な神田推進団体」を発足。飲食店や風俗店 に客引き防止を呼びかけるチラシを配った。
墨田区は、条例を12月に施行する。区全域を対象に強引な勧誘や体に触れる行為、性的好奇心をそそるチラシを配布する行為を禁止。違反者には警告し、従わない場合は氏名を公表したり、5万円以下の罰金を科したりする。
同区は錦糸町駅周辺に風俗店が集中。客引きをする人が駅前でしつこく勧誘する行為などが問題化していた。山崎昇(のぼる)区長は「風俗店以外で も、強引な勧誘に対して条例で対処する」と厳しい姿勢で臨む。大田区も罰則を盛り込んだ条例を7月から施行し、10月から罰則も適用する。
豊島区は平成24年、区生活安全条例を改正して施行し、池袋、大塚、巣鴨駅周辺の指定区域内で客引きや路上スカウトなどを規制した。新宿区は昨年9月、新宿駅周辺、歌舞伎町など区域を指定した条例を施行した。
多摩地区では、14年7月に武蔵野市が吉祥寺駅周辺を対象に客引きなどを防止する条例を施行。警察官OBら11人をブルーキャップと呼ぶ「つきまとい勧誘 防止指導員」として配置し、「大きな効果をあげている」(安全対策課)という。立川市も17年10月に同様の条例を施行。立川駅を中心とする「迷惑行為防 止重点地区」を指定し、地域団体や事業者、警察などと連携したパトロール活動を行ってきた。
八王子市は「市生活の安全・安心に関する条例」を改正して6月1日に施行し、居酒屋の客引きや風俗店のスカウトを禁止した。従来は客が断ったのに10~20メートル追いかける「つきまとい行為」しか禁止しておらず、客引きは規制の対象外だった。
こんなの一律の罰金にして、捕まえた人に報酬払えば一気にいなくなるわ。